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らめられよ

「一度ならず二度までも」


という言葉が急に浮かんで
定型句だけど、実際の日常生活で使ったことはないなあと思った
口にしてみたいけど、使う機会がこれといってない


句を分解すると割と親しみのある要素で構成されているのだが
この配置にすると日常から隔絶の感ある響きになりなんか不思議
普通に使ってる人もいるのかしら


「一度ならず二度までも!?」


一回くらいはそう言っておおきな声で驚いてみたいですね
一回やれば満足すると思う


「今生諦められよ」


は声に出してみると気持ちよくてすごくお気に入りなんですが、輪をかけて使う機会がない
分解しても馴染みのない要素ばかりなので仕方ないのかもしれない
命令形で「られよ」を使う機会がまずもってない
意味も問題ですね。「覚悟!」とか「天誅!」とかもいまどき使わんしなあ
しかし「今生諦められよ」は語感が素晴らしいので、これはなんとかして使いたい


何がそんなに良いんだろうな
音楽的な何かを感じてはいるのだが
「こんじょう」でゆっくりと立ち上がり
「あき」のアタック感から
「らめられよ」と畳み掛けてくる感じか
「らめられよ」のダイナミズムだな。舌が躍動している。らめられよ
とにかく、このまま歴史に埋もれさせるにはあまりに惜しい逸材なのだ
うーむ……


……あ、害虫を退治するときとかに使えばいいのか
虫は極力殺さないようにつとめているんですが、殺さざるを得ない相手も居る
「拙者は無益な殺生は好かぬ。されど相手が救い難き悪とあらば致し方あるまい」
みたいな状況なわけだし、世界観としてもぴたりとあてはまるんじゃないだろうか


「今生諦められよ……!(殺虫剤を撒く)」


なかなか悪くないのではないでしょうか。良い閃きなので今度試します
日常行動としてはすこし攻めすぎの感があるが
一回やれば満足すると思う


然るべきタイミングで音として発せられてこそ輝く言葉、ありますね
日常生活で無理なく使っていける限界は「まことに ?」くらいまででしょうか
私は「マジ?」系よりも響きがやわらかくて好きなので
使えそうなときは「まことに?」を使うのですが
まだ多少ギリギリ感が残っていてひやりとします
「ほんと?」はちょっと優秀すぎるな。長所であり短所でもある
当たり障りがないし、当たり障りがない


「しまった!」はまだ大丈夫だけど、「不覚!」はちょっともう駄目な気がする
「南無三!」は今どっちだろうなあ。一見ぜんぜん駄目そうだが、案外いけてしまいそうだ
今は駄目でも、何かの拍子に息を吹き返す言葉というのもある
口にしてこそ楽しいんだけど、なかなか扱いが難しい言葉たち


そういう言葉が、まだまだ眠っていると思う