ある屋内の施設に入った
「寒い」と思った
「あー強すぎる冷房だ。夏だなあ」と思った
その瞬間「夏は寒く、冬は暑い」という季節感があることに気付いた
それこそが、本当の現代の季節感の姿なのかもしれないということに
ライフスタイル次第なのだが
オフィス勤務などの屋内を主とした生活を送っているなら
一日のうち夏は冷涼、冬は温暖な場所に居る時間の方が長い
そして本当に季節を象徴するような温度の外気に曝される時間は短い
最近の外気温は強烈なので、健康の観点からも益々その傾向は強くなっていることだろう
いまどきの人たちは夏は冷やされた空間に、冬は暖められた空間に居る
そういう生活の下では「夏は暑く、冬は寒い」は一般論に過ぎなくなる
実態が伴っていない
実際の生活時間を占める割合、現実の体感を優先するならば
相対的に「夏は寒く、冬は暑い」の方が正しくなる
より具体的な例を挙げるなら
冷房を目一杯効かせた部屋で毛布にくるまる感覚や
暖房を目一杯効かせた部屋でアイスを食べる感覚
その季節感は間違いなく「夏は寒く、冬は暑い」が支配している
もちろんその「夏は寒く、冬は暑い」は前提として「夏は暑く、冬は寒い」ありきだ
しかし、現代都市文明の季節感は
「『夏は暑く、冬は寒い』ゆえに『夏は寒く、冬は暑い』」
にシフトしてきていると思う
主体は後者になってきている
乖離していく感覚がある
イメージから現実が遠ざかっていく感覚が
やがて「夏は暑く、冬は寒い」という本来の姿を実感するためには
夏は意図的に暑い場所へ、冬は意図的に寒い場所へ
自ら赴き、身を置く必要が出てくるだろう
「夏は暑く、冬は寒い」を取り戻すために
「夏は寒く、冬は暑い」を回避しなければならなくなる
世界が転倒していく
なんて静かな革命なんだろう、と思う
その静けさに感動する
「夏は寒く、冬は暑い」が
何も言わずにそこに居るのが素晴らしい
過去を尊重しつつ、ちゃっかりと侵攻を進めていく
真摯で強かな革命が起きている
静かすぎて、革命でもなんでもないかのように
「夏は暑く、冬は寒い」
それは声高に主張する
人々の強固なイメージを支え続ける
これからも決して覆ることは無いだろう
真っ直ぐな、表向きの季節感だ
「夏は寒く、冬は暑い」
それは声を上げたりしない
意志があるんだかないんだかわからない
いつの間にか人々の隣に居て
巨大な群れを成し、蠢いている
ほんとうの多数派はいつも静かだ
ただ黙って淡々と、その勢力を伸ばしている
「寒い」と思った
「あー強すぎる冷房だ。夏だなあ」と思った
その瞬間「夏は寒く、冬は暑い」という季節感があることに気付いた
それこそが、本当の現代の季節感の姿なのかもしれないということに
ライフスタイル次第なのだが
オフィス勤務などの屋内を主とした生活を送っているなら
一日のうち夏は冷涼、冬は温暖な場所に居る時間の方が長い
そして本当に季節を象徴するような温度の外気に曝される時間は短い
最近の外気温は強烈なので、健康の観点からも益々その傾向は強くなっていることだろう
いまどきの人たちは夏は冷やされた空間に、冬は暖められた空間に居る
そういう生活の下では「夏は暑く、冬は寒い」は一般論に過ぎなくなる
実態が伴っていない
実際の生活時間を占める割合、現実の体感を優先するならば
相対的に「夏は寒く、冬は暑い」の方が正しくなる
より具体的な例を挙げるなら
冷房を目一杯効かせた部屋で毛布にくるまる感覚や
暖房を目一杯効かせた部屋でアイスを食べる感覚
その季節感は間違いなく「夏は寒く、冬は暑い」が支配している
もちろんその「夏は寒く、冬は暑い」は前提として「夏は暑く、冬は寒い」ありきだ
しかし、現代都市文明の季節感は
「『夏は暑く、冬は寒い』ゆえに『夏は寒く、冬は暑い』」
にシフトしてきていると思う
主体は後者になってきている
乖離していく感覚がある
イメージから現実が遠ざかっていく感覚が
やがて「夏は暑く、冬は寒い」という本来の姿を実感するためには
夏は意図的に暑い場所へ、冬は意図的に寒い場所へ
自ら赴き、身を置く必要が出てくるだろう
「夏は暑く、冬は寒い」を取り戻すために
「夏は寒く、冬は暑い」を回避しなければならなくなる
世界が転倒していく
なんて静かな革命なんだろう、と思う
その静けさに感動する
「夏は寒く、冬は暑い」が
何も言わずにそこに居るのが素晴らしい
過去を尊重しつつ、ちゃっかりと侵攻を進めていく
真摯で強かな革命が起きている
静かすぎて、革命でもなんでもないかのように
「夏は暑く、冬は寒い」
それは声高に主張する
人々の強固なイメージを支え続ける
これからも決して覆ることは無いだろう
真っ直ぐな、表向きの季節感だ
「夏は寒く、冬は暑い」
それは声を上げたりしない
意志があるんだかないんだかわからない
いつの間にか人々の隣に居て
巨大な群れを成し、蠢いている
ほんとうの多数派はいつも静かだ
ただ黙って淡々と、その勢力を伸ばしている